「禁止」 全般 
 ISO3864およびJIS Z9101による安全標識様式に基づく、
赤い円+対角線の外形内に黒の図記号※で記した、「禁止」のための表示様式です。 
 
※「ISOタイプ図記号単体」、「ISO+ANSIタイプ」、「SEMIタイプ」の警告ラベルなどに用いる標識・図記号様式です。 ※実際の標識やラベルにより、外形の周りには上図のような「境界」が設けられます。(下図では省略)
各図記号に併記した規格名は、比較・選考のためのご参考用です。
それぞれの規格は定期的に改定や他の規格との整合化が図られるため、ここでの記載内容と規格の最新年度版とに違いが生じてくる場合もありますので、あらかじめご了承ください。


禁止
PG00
【一般禁止・および禁止の基本形状】 

特定の行為を禁止する場合に文章とともに記し、
あるいは具体的な禁止内容を黒で図示した上にかぶせる。


JIS S0101「消費者用警告図記号」
における禁止サイン
火気の禁止/火気厳禁
PFL1C
接触禁止(さわるな)
PHD1C
風呂、シャワー室での使用禁止
PMT1C
分解禁止
PMD1C
水ぬれ禁止
PMT2C
ぬれ手で触れる事の禁止
PHD3C



JISZ8210「案内用図記号」
における禁止サイン ほか
※但し道交法や消防法など各種法令の適用範囲下では、法令に基づく表示を行ってください 
禁止
PG00
禁煙
PFL10
火気の禁止/火気厳禁
PFL12
進入禁止
PTR1J
駐車禁止
PTR2J
自転車乗り入れ(および駐輪)禁止
PTR3J

立入禁止
PAM1J
さわるな
PHD1J
すてるな
PLW1J
飲めない(飲料不適)
PDE1J
携帯電話使用禁止
PLW2J
電子機器使用禁止
PLW3J

ベビーカー使用禁止
PTR4K
遊泳禁止
PWH1J
はしるな・かけこみ禁止
PAM2J
キャンプ禁止
PLW4J
飲食禁止
PDE2J
ペット持ち込み禁止
PLW5J

撮影禁止
PLW6J
フラッシュ撮影禁止
PLW7J


【注釈と解説】
●JIS Z8210「案内用図記号」の適用範囲は、“不特定多数の人々向けの案内に用いる図記号”として“例えば公共・一般施設、交通施設、特定の場所・建物、観光、商業・小売店など、あらゆる施設のほかに、さまざまな地図、案内板、標識、印刷物”とされる。

JIS 0101のほか、JIS Z8210と関連する国際規格ISO7001(公共案内用図記号)ともディテールの違いがある。


ISO7010、ほか各種規格(GB等)・オリジナルを含むその他の禁止サイン
■通行/立入/入退場・接近・移動や場所・危険位置での行為
立入禁止/(GB:停留禁止)
PAM01※
立入禁止(JISZ8210)
PAM1J
入るな(GB2894-2008)
PAM1G
許可なき者は入るな
PAM02
はしるな・かけこみ禁止(JISZ8210)
PAM2J 
通行禁止(GB2894-2008)
PAM2G

通り抜け/通行禁止
PAM03
飛び降りるな(GB2894-2008)
PAM3G
中に入るな
PAM04
くぐるな・入るな
PAM05
シャッターの下に立つな
PAM06
歩いたり立ったりしない事(ISO 7010)
PAM07

近付くな
PAM08
近づくな(GB2894-2008)
PAM8G
はしるな・かけこみ禁止
PAM09
駆け降り禁止・階段を走るな
PAM10
またぐな
PAM11
閉まるドアに駆け込むな
PAM12

(密閉空間立入禁止)
PAM13
不完全足場につき使用禁止
PAM14
 
またぐな(GB2894-2008)
PAM15

PAM16

PAM17

PAM18


PAM19

PAM20

PAM21
子供の立入禁止(ISO 7010)
PAM30
●PAM01同様の人に直立する禁止図記号はJIS Z8210でも「立入禁止」として定義されているが、中国国家規格GB2894-2008においてはこの記号は「停留禁止」として定義されている。GB2894-2008における「中に入るな」はPAM1Gの図が充てられている。

●PAM11(規格なし)とPAM15(GB2894)は「またぎ越す事の禁止」をさす同じ用途のものである。これは「GB2894による図記号を要求されず、しかしそれと同じ意味を示す必要がある場合に使用できる様な「相似的な図記号」のひとつの例である。(もちろん仕向け先が中国でなくとも、不適切な要素が無ければ、GB2894図記号をそのまま使用する事はありうる)

●「立入禁止」・「中に入るな」の分野に関しては、図記号が規格上で定義する名称のみに照らして選択する事は適切とはいえないと考える。そこに指しているモチーフがたとえ“象徴的な目的”で描かれているとしても、立ち入りの対象や意味合いを誤認させる原因となる事も想定されるためである。
実際に人のアクセスを制限することは安全対策の上で最も重要な要素ながらも、「立入」の指す意味合いは広く、シチュエーションも曖昧にもなりがちである。そのためここでは狭小空間(閉塞空間)やピット、機械要素へのアクセスを示す、規格に定義されていない図記号を多く設けることとした。

(乗る・踏む・登る・座る・つかまる)
踏むな
PCR01
上がるな・踏むな
PCR02
踏みつけないこと(ISO 7010)
PCR03
踏みつけないこと
PCR04
上に乗るな
PCR05
コンベアに乗るな
PCR06

ここに座るな(ISO 7010)
PCR07
登るな・上に乗るな
PCR08
登るな・上に乗るな
PCR09
登るな・上に乗るな
PCR10
登るな・つかまるな
PCR11
登るな・つかまるな
PCR12

つかまるな・ぶらさがるな
PCR13
登るな
PCR14
登るな(梯子)
PCR15
登るな・つかまるな・ぶらさがるな
PCR16
登るな・つかまるな・ぶらさがるな
PCR17
(GB:人の乗用禁止)
PCR18

火災・災害時のエレベータ使用禁止
PCR19
ステップに乗るな・つかまるな(車両)
PCR20
ステップに乗るな・つかまるな(全般)
PCR21
人の乗用禁止(ISO 7010)
PCR22
登るな(ISO 7010)
PCR23

●「踏む」と「(上に)立つ」は共通する部分もあるが、「不適切な箇所に足・体重をかける事」と、「その場所に立ち入る事」との違いは充分に区別されるべきである。
「踏むな」PCR01は、立入禁止と共通する性格も持ったPAM07と区別して使用されるべきである。

(押す・もたれる・よりかかる)    
押すな
PPA01
もたれるな
PPA10
もたれるな
PPA11
もたれかかるな(台・機械などに)
PPA12
もたれかかるな(柱・ドア・支柱)
PPA13
もたれかかるな(壁・窓・扉)
PPA14

もたれかかるな(車両ドア)
PPA15
もたれかかるな/よりかかるな(GB2894-2008)
PPA16
もたれかかるな/よりかかるな(ISO 7010)
PPA17
●「ほぼ人体のディテールのみ」が異なる記号があるのは、公共機関・交通機関などでの掲示のためにJIS Z8210案内用図記号とのデザイン整合性を図ったためである。(PPA12/13/14/15)
それらは、主に交通機関のドアや、店舗の自動ドア、陳列棚にもたれ掛かる危険を防止する目的での使用を想定しており、それ以外の記号では、装置や機械要素の転倒防止を図る警告ラベルに適している。


(のり出す・上半身を突き出す) 
乗り出すな・縁に立つな
PPB01
乗り出すな
PPB02
乗り出すな
PPB03
乗り出すな/頭を入れるな(工作機)
PPB04
乗り出すな/頭を近付けるな(吹き出し口・釜)
PPB05
乗り出すな/頭を入れるな(蓋・シューター)
PPB06

■水辺・プール用禁止サイン
遊泳禁止
PWH01
遊泳禁止
PWH1J
飛び込み禁止
PWH02
シュノーケリング禁止
PWH03
突き落とし禁止
PWH04
土足禁止
PEQ1W
●ISO 20712(水辺の安全標識)によるものが含まれる

■装具
土足禁止
PEQ01
土足禁止
PEQ1W
鋲つき靴の禁止
PEQ2G
鋲つきの履物の禁止(ISO 7010)
PEQ2S
手袋着用禁止 ISO7010
PEQ03
手袋着用禁止(GB)
PEQ3G
●土足禁止のふたつの記号のうちPEQ1WはISO 20712(水辺の安全標識)による。
●「鋲付きの靴」には(2014年現在)ISO7010版とGB2894版の違いがある。

■交通・乗り入れや駐車駐輪・キャリー類
進入禁止
PTR1J
駐車禁止
PTR2J
自転車乗り入れ(および駐輪)禁止
PTR3J
駐輪禁止
PTR03
ベビーカー使用禁止
PTR4J
ベビーカー使用禁止
PTR4K

スケートボード禁止
PTR10※
キックボード禁止
PTR11※
ローラーシューズ禁止
PTR12※
一輪車禁止
PTR13※

フォークリフトなどの通行禁止
PLF05
フォークリフトや産業車両の通行禁止(ISO 7010)
PLF5S
台車通行禁止
PLF06
●ここに挙げたものは主に公共の場や産業現場での、車両または車輪付きの道具や遊具に関する禁止事項である。
キックボード類を同カテゴリとして掲載したが、PTR10〜13はISO3864の設計基準に準拠したものではない。
(この3点の記号を用いた標識板は右記リンクに記載:ローラーシューズ・スケートボード禁止看板

■ドアや出入り口の開閉と通路の確保
施錠禁止
PAD01
障害物を置くな(ISO 7010)
PAD02
障害物を置くな(GB2894-2008)
PAD03

解放禁止
PAD10
 
ドア前に荷物を置くな/積むな
PAD11
 
開放禁止(ピット)
PAD12
 
開放禁止(ピット)
PAD13
開放禁止(ピット)
PAD14
 

■目や顔面などに関する禁止事項      
顔や目を近付けるな
PFE01
目に入れるな/直視するな
PFE02
目を近付けるな/覗き込むな
PFE03
●二つの眼の図記号は「見る」の用途に関しては両者を選択できるが、PFE02は「目に用いる・入れる」の、PFE03は「目を近づける」の要素をそれぞれ特化したものであり、その用途によって使い分けられる。

■不適切な温度環境・許容数値外での運用
高温部や直射日光にさらすな
PTM01
高温や直射日光にさらすな
PTM10
高温にさらすな・高温状態禁止
PTM11
低温にさらすな・低温状態禁止
PTM12
減水、水位低下状態を禁ず
PAN01
火のそばに置くな
PFL21

■水ぬれ・・湿度や蒸気への暴露
(プラグを)水にぬらすな
PMT01
風呂、シャワー室での使用禁止
PMT1C
水ぬれ禁止
PMT2C
水や蒸気にかからないこと
PMT05

PMT06
放水・散水禁止(ISO 7010)
PMT07

■リフト・荷役・資材・障害物
この箇所で吊り上げるな/フックによるつり上げ禁止
PLF01
吊荷の下に入るな
PLF02
一点吊り禁止
PLF03
(一人で/人力で)持ち上げるな/
PLF04
フォークリフトなどの通行禁止(GB2894-2008)
PLF05
フォークリフトや産業車両の通行禁止(ISO 7010)
PLF5S

台車通行禁止
PLF06
過積載の台車運搬禁止
PLF07

PLF08

押すな
PPA01
もたれるな
PPA10
もたれるな
PPA11

PCR22
障害物を置くな
PAD02
●PLF01の中にある図形の相同なものはISO7000-1368内で「Lift point」定義されている。(Lift point)

■手の接触や接近、持つ事などの禁止事項
触れるな
PHD1A
手を入れるな(ISO 7010)
PHD02

(PHD1G※)
隙間に手を入れるな
PHD05
隙間に手を入れるな
PHD06
隙間に手を入れるな
PHD07

手を入れるな
PHD08
蒸気に手を近付けるな
PHD09
ドリル刃に手を出すな
PHD10
液体・水に触れるな
PHD11
手でつかんで加工するな
PHD12
ハンドルに触れるな/開閉操作するな
PHD13

さわるな(JIS Z8210)
PHD1J
接触禁止(JIS S0101)
PHD1C
ぬれ手禁止(JIS S0101)
PHD3C
●PHD1Gは、GB2894「接触禁止」の旧版、すなわちISO7010版(PHD1A)に整合改訂される以前のものである。

■スイッチのON/OFF・機器の始動

PSW01
スイッチをON/OFF(切替)するな (ISO 7010)
PSW1S
(GB:回転禁止)
PSW2G
(GB:始動禁止)
PSW3G
スイッチ(レバーあげ)いれるな
PSW04

PSW05

■機器の分解・安全ガード/カバーや構成部品
分解禁止
PMD1C
ガードなしで稼働するな
PMC01
ガードなしで稼働するな
PMC02
ガード(カバー)を外すな
PMC10
ガード(カバー)を外すな
PMC11
破損した刃の使用禁止
PMC12

分解禁止
PMC20

■機器や道具・工具の取り扱い   
ロープに結び目を作らない事
PMM10

PMM11
湿式研削に使用しない事
PMM12
手持ち研削機に使用しない事
PMM13
●PMM11〜13の3点は切削砥石・グラインダに関するものである

■その他作業全般安全など
(GB:放り投げるな)
PWS1G
ここに安全帯フックをかけるな
PWS10


■可燃物・爆発物・燃料・防火

PFL01
禁煙
PFL10
禁煙(火災予防条例に基づく場合)
PFL11
 
火気厳禁
PFL12
火気禁止
PFL1C
溶接作業禁止
PFL13

ボンベを横置きするな、放置するな
PFL14
(GB:可燃物をおくな)
PFL15
水での消火禁止
PFL16

PFL17
火気使用作業禁止(ISO 7010)
PFL18
火中に投ずるな
PFL20

火のそばに置くな
PFL21
燃料の継ぎ足しや火に向かって使用を禁ず
PFL22
携行缶もポリタンクも使用禁止
PFL23
ポリタンク使用禁止
PFL24
携行缶に給油するな
PFL25
ポリタンクに給油するな
PFL26
●禁煙や火気禁止記号に関しては、例えば施設建物に掲示する場合において各自治体の火災予防条例などの適用条件下にある場合、関連条例に規定されるものを使用すべきである。これは市町村によって異なるため所轄消防署等の定める要求事項に照らす必要がある。

●水消火禁止を示す二つの図記号「PFL16(ISO7010)」「PFL17(GB2894)」は、ほぼ相似的なものといえるが諸事情(※)を考慮するとこの両者は厳密に区別する事が望ましい。(※図記号は「形状」の細かさな相違よりもそれを構成する部品の一つが重要である場合が多い。また消防に関する規定・条例の存在を考慮すべきである。)

■飲食に関する禁止
飲料不適・飲むな(ISO 7010)
PDE1A
飲料不適・飲むな(JIS Z8210)
PDE1J
飲料不適・飲むな(GB2894-2008)
PDE1G
ここでの飲食禁止(ISO7010)
PDE2A
ここでの飲食禁止:JIS Z8210
PDE2J

運転者の飲酒を禁ず(飲酒運転禁止)
PDE03
運転者の飲酒を禁ず(飲酒運転禁止)
PDE04
(PDE03/PDE045は規格上の図記号およびデザイン原則によるものではない)

■その他の公共ルールなどに関する記号例
(JIS Z8210 案内用図記号に属する禁止図記号はこちら  
自転車乗り入れ(および駐輪)禁止
PTR3J
駐輪禁止
PTR03
すてるな
PLW1J
携帯電話使用禁止:ISO
PLW2A
携帯電話使用禁止:JIS Z8210
PLW2J

PLW6S
撮影禁止
PLW6J
フラッシュ撮影禁止
PLW7J
生ゴミ(または家庭ごみ)禁止
PLW10
資源ごみ禁止
PLW11
(節水)/水を出したままにするな
PLW12
ペット持ち込み禁止:JIS Z8210
PLW5J
ペット持ち込み禁止:ISO
PLW5A
ペットの糞尿禁止
PLW13
スケートボード禁止
PTR10
キックボード禁止
PTR11
ローラーシューズ禁止
PTR12
 
一輪車禁止
PTR13
●PLW10/PLW11:「ゴミ」の定義はリサイクルの観点次第で多種多様に変化しがちである。
リサイクルボックスへゴミが投入されるトラブルも、そもそも「リサイクル容器と廃棄物の違い」の理解が足りない事と無関係ではない。
その場合、このいずれの記号も「ゴミ」と解釈するケースも想定されるため、したがってこの記号は補助文章と共に使用される事が望ましい。

磁力・高周波障害 

PRD01

PRD1S
金属・時計等の持込禁止
PRD02
金属インプラント装着者の立入禁止
PRD03
 
PRD11
 
●磁力・高周波障害におけるISO7010図記号と、JIS Z4950図記号とでは図の通りの相違がある。(ただし記号の意味する定義も完全に同一ではない。)
おおむねこれらは、同じ条件(規格の適用範囲)の下で注意警告図記号を含む「一連のセット」として使用されるものであって(PRD11除く)、個々の絵柄によってそれぞれ別に組み合わせて選択される類の図記号ではない。

日本国内でのMR室・MR装置以外の製品において人体への危険性に関する禁止警告を行う際には、上記のISO図記号が理解度の点で適しているケースも多々想定される。
JIS Z4950における障害防止図記号についてはリンク先に詳しく記すものとして、ここでは一部のみを挙げる。

JIS Z4950 診断用磁気共鳴装置(=MR装置)・MR室における磁場及び高周波における障害防止図記号

ペースメーカー使用者の入室禁止 体内に磁性金属のある人の入室禁止 精密機器・電子機器持込禁止 鉄製容器持込禁止 鉄製移送用機器/補助用具持込禁止
磁性物品の持込禁止のためのものです。(他の表現用途には使用しないでください)
JIS Z4950 MR室用図記号の全種類はリンク先をご覧ください。
〒530-0053 大阪市北区末広町2-38 [email protected]
TEL 06-6314-1410:FAX 06-6314-2502
株式会社 石井マーク